天台宗の教え
衆生は仏になれる
天台宗の教えの根本は法華経の説く一乗仏教、つまり、すべての人々は分けへだてなく仏になることができるという教えです。
一隅を照らす、これすなわち国宝なり
この言葉は天台宗を開かれた伝教大師最澄様(767~822)が著した「山家学生式」の冒頭部分に記されています。
国宝とは何物ぞ
宝とは道心(どうしん)なり
道心ある人を
名づけて国宝と為す
故に古人(こじん)の言わく
径寸十枚(けいすんじゅうまい)
是(こ)れ国宝に非(あら)ず
一隅(いちぐう)を照らす
此(こ)れ則(すなわ)ち国宝なりと
最澄・818年・天台法華宗年分学生式(六条式)
「一隅」とは、今、あなたがいる場所や置かれた立場のことです。
あなたが自分自身が置かれたその場所で努力し、明るく光り輝くことでお隣も光ります。町や社会が光ります。小さな光が集まっていくことで日本が、世界が、地球が輝きます。
国の宝というのはお金や財産ではなく、そういったことのできる人こそ、何物にも代えがたい、国の宝であるのだと最澄様はおっしゃっております。
一隅を照らしてください。